どのような「対話ボット」を作るか?
「いわゆるAI」がみたすべき重要な要件としては、知性や人格を感じることにある。画像認識の分野における一般物体認識の圧倒的な技術革新は、とても役に立つ高性能な機械という印象を脱しえない。今回は、「何の役にも立たなくても良いが、人格を感じるにはどうするか?」にフォーカスしてみようと思う。そのように考えていった時に、現時点で最も簡単にコンピュータが自然に人格を表現する方法は文字列によるコミュニケーションであろう。対話の仕方はいくつかあるが、対話時の表情や発された言葉の音声などの複合的な情報を用いた対話の方がより人間らしさを感じることは言うまでもないが、人工知能で再現することはそのメディアの分だけコストがかかる。
よって今回は、最もシンプルに内容だけで人格を感じさせられる可能性がある対話ボットであるテキストによる対話ボットを考える。つまるところ、これは以下のチューリングテストで想定している「機械」そのものである。
人間の判定者が、一人の(別の)人間と一機の機械に対して通常の言語での会話を行う。このとき人間も機械も人間らしく見えるように対応するのである。これらの参加者はそれぞれ隔離されている。判定者は、機械の言葉を音声に変換する能力に左右されることなく、その知性を判定するために、会話はたとえばキーボードとディスプレイのみといった、文字のみでの交信に制限しておく。判定者が、機械と人間との確実な区別ができなかった場合、この機械はテストに合格したことになる。
(出典:Wikipedia https://ja.m.wikipedia.org/wiki/チューリング・テスト )
また、対象とする対話は、人格を感じさせられることを狙っているため、複数人の大量の対話履歴データを用いて学習させるよりも、ある特定の個人の対話履歴を用いて学習させることが望ましい、と考えた。
そこで、最も頻繁に利用しているコミュニケーションツールであるLINEの履歴データの活用を考えた。私のLINEトーク履歴データを用いて「対話ボット」を学習させ、LINE上で行なわれているコミュニケーションを再現できれば、私という人格をある程度再現できたことに相当する。
今回のやるべきことを整理すると「LINEのトーク履歴データを学習し、ある個人の人格を感じさせられるテキストベースの『対話ボット』を開発すること」である。
話題のTensorFlow・LINEトーク履歴を用いて対話ボットを作ってみた(1)
話題のTensorFlow・LINEトーク履歴を用いて対話ボットを作ってみた(3)
話題のTensorFlow・LINEトーク履歴を用いて対話ボットを作ってみた(4)
話題のTensorFlow・LINEトーク履歴を用いて対話ボットを作ってみた(5)
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